近年、大きな話題になっている考え方として、歯の病気が認知症と強く関わっている可能性が指摘されるようになってきました。
しかし、このような考え方は、医学的な根拠が明確に示されているわけではありません。
ただ、ここ数年の研究報告や研究の動向から、高齢化による認知症と歯や口などの問題が、結びついているということがわかってきつつあるということは確かなようです。

マウスを使った実験では、歯が全くないマウスは、歯があるマウスよりも、学習能力や物事を記憶するための能力が大幅に低下しているというデータも出ているようです。

さらに、普段からガムを噛んでいる高齢者は、ガムを噛んでいない人よりも、前頭葉の働きがしっかりとしており、血流が健康的である、という言説もあると聞いたことがあります。
ある歯科医師は、確かに物を噛むことによって脳の血の流れは改善され、それが刺激となって脳の中を駆け巡ることで、認知症を未然に防ぐ、ということは考えられなくはありません。
それでも、口を動かすことに意味があるので、歯がなかったとしても、しっかりと口の中を動かし、顎周辺の筋肉を使うということが重要だと言えるのではないでしょうか?

今や、成人男性女性の半分以上が、何らかのタイプの歯周病にかかっていると言われておりますが、そのような病気も、高齢化とともにかかることの多くなる認知症と、結びつく可能性が指摘されているようです。
認知症の中で、最もその症例数が多いのは、皆さんがよく知っているアルツハイマーと呼ばれるものですが、このようなタイプの認知症も、実は全身を見た場合の筋肉の衰退が関わっていることが指摘されつつあるようで、これに歯や口腔内の筋肉の衰えも関わっているのではないかということです。